2011年2月6日日曜日

神学と倫理

筆者が大いに益を受けている新約聖書学者はN. T. ライトだけではない。
何人か名前を挙げることができるが今日はそのうち一人だけ。

Richard B. Hays

デューク神学校の新約学教授で、最近第12代目のディーン(神学校のトップ)に選ばれた。
ご存知の方も多いと思うが、ライトの30年来の友人でもあり、研究においてもお互いに刺激し合っている仲である。

どちらかと言うとパウロ研究の業績が多いが、新約聖書倫理学の方面でも画期的な業績を残している。

最近ヘイズのような現代の「神学者」で神学と倫理学の分野で活躍している人たちをリストアップしたウェッブサイトに出会った。
その名も、Theology and Ethics
英国国教会のアンドリュー・ゴッダードの管理するサイトである。

アルファベット順にサーチできるようになっている。
一通り目を通して見たが大体主な方々は網羅しているようである。
人によって情報量の差があるが現在活躍している30~40代以上の方々をリストアップしているということで、英語圏の神学状況を手っ取り早く知るには格好のサイトではないかと思う。

当然というのも変だが、日本人の名前は一人もない。
アジア、アフリカ、英語圏以外のヨーロッパも入っていないようだから、不思議でも何でもないが。

このサイトのもう一つ興味深い点は、ゴッダード個人の「ブログ」の方にアングリカン・コミュニオンで今分裂の危機を招いている「同性愛者司祭問題」を詳しくフォローしている。
ランベス会議やウィンザー・リポート、数々の提案に対する各国聖公会の反応などがまとめられている。

日本聖公会のこの問題に対する態度、「聖書の権威」と「聖書解釈」に関する地域的・文化的差異の理解など、簡単だがどのようなスタンスを持っているかを垣間見る文書も掲載されている。

世界大の教会(コミュニオン)がこのような神学的・倫理的問題にどのような決着をつけるのか、他人事ではない「生きた問題」から学ぶことの出来るサイトになっている。

(※日曜日は更新お休みにしているが、明日外出して出来ない分前倒しで掲載させて頂きました。)

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