2012年2月25日土曜日

「良心主義の自己矛盾」

「小海キリスト教会牧師所感」ブログから

『小川圭治先生のこと』

良心主義の自己矛盾を解決するのは、良心自身、主体自身ではありえない。超越が、すなわちキリストにある神の恵みがその解決である漱石はそれを拒んだまま「今死んじゃあ困る。今死んじゃあ困る。」と言いながら、死んでいった。ちっぽけな道端の石ころにすぎないような私は、キリスト十字架の贖いによって、あの矛盾から救われて今、恵みのうちに生かされている不思議を思う。
漱石が代表する「日本近代知識人の『近代的自我』の問題」と「十字架の福音」との連絡が語られていて興味深い。

「十字架の福音」をどのような文脈で読み解くか、近代人の実存的問題として読むことも出来るし、一世紀ユダヤ人と異邦人の実存的問題として読むことも出来る。

後者に関しては、マイケル・バード師のレント説教『三つの十字架』(ガラテヤ書からの講解)を一聴することをお勧めする。
My Lenten Sermon-Three Crucifixions
音声ファイル(MP3)

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