2012年9月28日金曜日

「イエスに妻」? コプト文書断片

最近イエスに妻がいたことをほのめかす文章を含んだコプト語で書かれたパピルス断片が発見されたと話題を呼んでいる。

日本でも少しは報道されたが(朝日デジタル)、一過的な話題で過ぎそう。

欧米圏ではもっともっと波紋が広がっている。
報道も続々、ブログでも多く取り上げられている。
研究者たちも書かれている内容だけでなく、パピルス断片の物理的な性質(インクや字体)についてつぶさに分析している。

最初は「発見」として話題が先走りした観があった。
故に独身制のカトリック教会の屋台骨を揺るがす可能性が云々された。

しかしその後の様々な分析が示唆するのは、この断片は偽ものの可能性が高いと言うこと。

断片を受け取ってその内容をローマの学会で報告したハーバードのカレン・キング教授はその内容をHarvard Theological Journalにも発表しようとしているのだが、編集側ではまだ承認していないとのこと。インクの検査を待ってと言うこともあるらしいが、多分に断片に対する疑わしさを持っているようにも聞こえる。

ご関心のある方は「ニア・エマオス」のブログ主がずーっとこの件を追跡しているようなので、まとまった情報が整理されているのでどうぞ。
最新の記事は、Near Emmaus

もし多くの識者たちの指摘通り、この断片が偽物だと早くに判明すれば、案外この騒ぎは遠からず収束するかもしれない。

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