2014年6月9日月曜日

(2)分かるようで分からない聖書入門、1

 突然「一つの聖書入門」シリーズを始めることにします。

 守備範囲は以下の如く。
①キリスト者
②「ヘブル語聖書」も含めた「キリスト教聖書」に関心ある方
③「世界文学」として『聖書』に関心ある方

 つまりはどんな形にせよ、 「キリスト教聖書」を手にとって読まれる方を対象にした、適当に広く、時々深い「聖書読者入門」と言うことでよろしくお願いします。

 「聖書の専門家でもなく、たかが一牧師の分際で、なぜ入門の手ほどきが出来るのよ?」と言う声が聞こえてきそうです。

 確かに一牧師は「聖書の専門家」と言うにはおこがましい。
 あくまでも一牧師として、実際に人に教えて来た者としての実験的、実際的『入門』と言うことでご了解いただければ・・・。

 あのー、それから断っておきますが筆者の「入門」は親切ではありません。

 入門的な事柄を網羅しません。

 あくまでも筆者の独断と偏見による「これは知っておいていいよ」と言う程度のものであります。

 で、取り扱う事柄には大分バラつきがあることを前もって予告しておきます。

 引用したりする場合は、日本聖書協会の『新共同訳聖書』を標準とします。(必ずしもこの訳の方が良いと言う意味ではありません。)


 以上前置きはそこまでにして・・・。

 では先ずごく簡単な殆ど誰でも知っていること。
3×9=27
※もし「なぜ数式から始まるのか?」、と思われた方がいましたら、こんな聖書入門をやった甲斐があったというものです。

 キリスト教聖書にとっては、「新約聖書」とともに「旧約聖書」と呼ばれる「ヘブル語聖書」を合わせて一つの聖書とする立場からは、この数式は「聖書の中には幾つ本があるの」かを覚える昔から使われてきた一種のあんちょこなのです。

旧約聖書は全部で39書
新約聖書は全部で27書
新旧合わせて全部で66書

となるわけでございます。

 これでお分かりでしょう、3×9=27は聖書にある本の数を新旧と分けて暗記するためのものであることが。

 これで終わると「なんと簡単な聖書入門。読むだけ無駄。」と思われるかもしれません。
 別にそれでも構いませんが、少しだけ尾ひれをつけて第1回目を閉じることにしましょう。

 正典聖書(ここでのポイントは「典」ではありませんのであしからず。)

 正典(カノン)とは「リスト・目録」のことを言います。

 つまり教会が信徒を教導するのに適した権威ある「聖書の本」はどれとどれか、と言う正典を定める過程を経て、現在のようにプロテスタントですと全66巻となった・・・と言うことなのです。

 ちなみにカトリック教会では全73巻と7つ多いのですが・・・。

 ところでこんな数覚えて何の役に立つの、と言う疑問を持たれた方の為に。

 正直別に試験があってそのために覚える・・・みたいな必要はないから「関係ない」とも言えそうなのですが、やはり膨大な聖書を「イメージしておく」ために便利だと思うんです。

 まっPCのハードディスクにデータを入れる時に「仕分け」される時のシステムみたいなものに似ている感じとでも言いましょうか。

 「あっ、あのデータはどこにあったっけ」みたいな検索が必要な時、頭の中に66巻の「書名」とか「章数」が入力されていると、後々整理が楽なのですよ。

 と言うわけで最初は余り気が進まないかもしれませんが、適当に覚えて行って下さい。きっと役に立ちます。

 ところで、余談ですが、筆者が北米の神学校に入学する直前の夏休み、学校の方から「入学前の準備」として聖書全巻、「各章毎の要約」を書いておくように、と言う指示がありました。

 全部で何章ある?

 例えばグーグルで「聖書全体で何章」で検索しても答えがありそうなページは見当たりません。

 英語で、How many chapters in the Bible?ってググると、すぐ出てきます。

 で、自分で計算しないで(暗記していないので)そちらからの情報をお借りして記しますと、

 旧約聖書・・・全929
 新約聖書・・・全260
 合計・・・1,189章、となります。

 へー、一夏で1,189章分の要約を書いたんだあの時・・・。

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